急激な経済成長とともに、ドバイの不動産投資市場は世界中の投資家から注目を集めています。高い利回りや資産価値上昇、優遇税制などのメリットがある一方、市場の変動性や法制度の変更といったリスクも存在します。
今回は、ドバイ不動産物件への投資のメリットとリスク、そして成功のためのポイントについて詳しく解説します。
ドバイの不動産が世界から注目される理由
近年、ドバイの不動産市場は世界中の投資家から注目を集めています。その背景には、経済成長、戦略的な立地、人口増加、政府の積極的な都市開発計画など、複数の要素が絡み合っています。これらの要素が相乗効果を生み出し、ドバイの不動産市場の魅力を一層高めています。
- ドバイの経済成長が著しいから
- ドバイの地理に優位性があるから
- ドバイの人口は今後も増加すると考えられるから
- ドバイ政府が積極的に都市開発計画を行っているから
- ドバイの治安が良いから
ドバイの経済成長が著しいから
ドバイはかつて石油産業に依存していましたが、現在ではその依存度を大幅に減らし、多角的な経済発展を遂げています。金融、観光、物流、IT分野への積極的な投資により、経済基盤は著しく強化され、世界中の企業や投資家を惹きつける魅力的な市場へと変貌しました。
ドバイは世界有数の金融ハブとしての地位を確立しており、多くの多国籍企業がドバイを拠点とするようになっています。このような目覚ましい経済成長は、当然ながら不動産市場にも大きな影響を与えています。
ドバイの地理に優位性があるから
ドバイは、ヨーロッパ、アジア、アフリカを結ぶ交通の要衝として重要な場所に位置しています。この地理的優位性が、貿易や観光業の発展を促し、不動産市場の成長を後押ししています。
ドバイ国際空港は、世界でもっとも利用者数の多い空港の一つであり、国際的なビジネスの中心地としての役割を担っています。物流面でも、ドバイの港湾施設は中東地域の主要な貿易拠点として機能し、経済全体の活性化に貢献しています。
ドバイの人口は今後も増加すると考えられるから
ドバイの人口は年々増加しており、それに伴い住宅需要も拡大しています。政府の予測によると、今後もさらなる人口増加が見込まれており、都市の発展とともに住宅供給の拡大が求められています。
ドバイは移民に対して開かれた政策を取っており、多くの外国人が仕事や生活のために移住してきます。高所得層や専門職の人々が移住することで、高級住宅市場の需要が安定している点も、ドバイ不動産市場の強みといえます。
ドバイ政府が積極的に都市開発計画を行っているから
ドバイ政府は、不動産市場の活性化を促進するため、積極的に都市開発を進めています。高層ビルや新興住宅地の開発、インフラ整備、観光施設の拡充など、多岐にわたるプロジェクトが進行中です。
「ドバイ・都市マスタープラン2040」では、持続可能な都市開発を目指し、緑地の拡大や公共交通機関の整備を強化する方針が打ち出されています。こうした政府の取り組みが、不動産市場の安定成長を支えています。
ドバイの治安が良いから
ドバイは世界的に見ても治安が良い都市の一つです。犯罪発生率が非常に低く、厳格な法律と監視体制が整っているため、住民や投資家にとって安心できる環境が提供されています。
外国人が多く住む国際都市でありながら、安全性の高さが維持されている点は、移住や投資を検討する際の大きな魅力の一つとなっています。
ドバイの不動産物件の種類と特徴
ドバイの不動産市場には、多種多様な物件が存在します。それぞれの物件には異なる特徴があり、投資や居住目的に応じて最適な選択をすることが重要です。ここでは、ドバイの不動産物件の種類と特徴について解説します。
アパートメント

アパートメントは、ドバイでもっとも一般的な不動産物件の種類です。日本では「マンション」に相当するものです。間取りや広さは多種多様で、単身者向けのスタジオタイプ(ワンルーム)から、2ベッドルーム、3ベッドルームなどのファミリータイプまで、幅広い選択肢があります。
多くは都市部の高層ビルに位置しており、交通の便が良いことが特徴です。ショッピングモールやレストラン、エンターテイメント施設などへのアクセスも容易で、利便性の高い住居として人気があります。
ヴィラ
ヴィラは戸建て住宅で、広々とした敷地に建つ高級物件です。庭やプールが付いている物件も多く、プライバシーを重視する人に人気があります。
パーム・ジュメイラなどのリゾート地や高級住宅街に建っていることが多く、豊かな住環境に囲まれている点もヴィラの魅力の一つです。家族でドバイに移住する場合や、ラグジュアリーなライフスタイルを求める人々に適しています。
商業物件
ドバイには、オフィスビルやショッピングモール内の店舗、倉庫など事業に使用される物件も多数存在し、投資することができます。
商業物件への投資は、高い収益性が期待できますが、空室リスクなど種々のリスクやテナント管理が必要となるため、知識と経験が求められます。プロ向けの投資になるため、個人投資家がチャレンジするにはハードルが高いといえます。
ホテル投資
ホテル投資とは、ホテルの一室を購入し、ホテル運営会社に貸し出す投資手法です。ホテル運営会社から安定した賃料収入が期待できるため、管理の手間が少ない点がメリットです。
ドバイは世界有数の観光都市であり、年間を通じて多くの観光客が訪れるため、ホテル業界の成長が見込まれています。特に、世界的なブランドホテルの一部屋を所有すれば、安定したリターンを得られる可能性が高くなります。
ドバイ物件への投資のメリット
ドバイの不動産市場には、多くの投資家を惹きつける魅力的なメリットがあります。その中でも特に注目すべきポイントは、安定した高い利回り、資産価値の上昇、税制面での優遇措置、そして不動産購入によるビザ取得の可能性です。ここでは、ドバイ物件への投資のメリットについて解説します。
利回りが高く安定している
ドバイの不動産は、世界の主要都市と比較しても高い利回りを誇ります。ドバイの賃貸市場は活況であり、高級住宅や都市部の物件では高い賃料収入が期待できます。
アパートメントの利回りは平均6~9%、一部の高級ヴィラでは10%以上のリターンが期待できます。これは、東京やロンドン、ニューヨークなど他の国際都市に比べても高水準です。
不動産投資家にとっては、安定したインカムゲインを得られる点が大きなメリットの一つとなります。
資産価値上昇によるキャピタルゲインが期待できる
ドバイの不動産市場は、中長期的に価格上昇が見込まれています。政府の都市開発プロジェクトやインフラ整備の進展により、コロナ禍以降不動産価格は一貫して上昇しています。
「DXB Interact」によると、アパートメントの物件価格は2020年88万6,186ディルハム(3,544万7,440円)が2024年126万4,884ディルハム(5,059万5,360円)まで上昇しました。
ヴィラの物件価格は、2020年に177万9,680ディルハム(7,118万7,200万円)だったものが、2024年に326万8,888ディルハム(1億3,075万5,520円)に上昇しています(※1ディルハム=40円で計算)。
出典:DXB Interact
新たな観光地や商業エリアの開発が進む地域では、さらなる成長が期待されます。投資家は、適切なタイミングで物件を取得することで、キャピタルゲインを狙うことができます。
節税メリットが圧倒的に大きい
ドバイが世界中の投資家や富裕層から注目されている一番の理由は、タックスヘイブン(租税回避地)政策にあります。所得税やキャピタルゲイン税などの主要な税金がゼロになるため、資産運用が非常に優位な形でできるのです。
不動産取引に関わる税制に限定しても、譲渡所得税(キャピタルゲイン税)、固定資産税、不動産取得税、贈与税、相続税がすべて無税となります。投資用不動産から生じる賃料収入への課税もありませんので、営業純利益がそのままオーナーの手残りとなるのです。
これは、日本を含めた先進国と比較すると、大きなアドバンテージといえるでしょう。なお、法人税については原則9%が適用されますが、小規模法人には適用外となる優遇策もあります。
不動産購入でビザの取得が可能
ドバイでは、一定額以上の不動産投資を行うことで、居住ビザを取得できます。ドバイは世界中から投資家やビジネスパーソンを集める政策を採用しているため、不動産投資をしてくれる人に積極的に居住ビザを発行しているのです。
有効期間3年の不動産ビザを取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 最低購入額:75万AED(3,750万円)以上の物件を購入すること。
- 物件の種類:フリーホールド物件であること(所有権が認められたエリア内)。
- その他要件:犯罪歴がないことや健康診断のクリアが必要。
また、富裕層や専門職、優秀な才能を持つ個人などを対象とするゴールデンビザもあり、有効期間が5年または10年となります。不動産購入でゴールデンビザを取得する場合は、200万AED以上(8,000万円)の投資が必要です。
これらのビザにより、ドバイに長期滞在しながらビジネスや投資活動が可能となります。海外移住を視野に入れている投資家にとっては、大きな魅力となる制度です。
ドバイ物件への投資のリスクと注意点
ドバイの不動産市場は魅力的である一方で、投資には一定のリスクも伴います。市場の変動、為替リスク、法制度の変更など、慎重に考慮すべきポイントがあります。ここでは、ドバイ物件への投資のリスクと注意点について解説します。
ドバイ市場の変動
ドバイの不動産市場は急成長を遂げていますが、その分、市場の変動が大きくなる可能性は排除できません。経済の景気循環によって不動産価格が上下することも否定できないでしょう。
為替変動
ドバイの通貨ディルハム(AED)は米ドルとペッグされているため、新興国にありがちな通貨危機のリスクは低いと見られていますが、ドル・円の為替変動が投資に影響を与えます。資産の多くが日本円であろう日本人投資家にとっては、為替の変動により購入時の価格や売却時の価格が変動するため、為替変動リスクの管理が求められます。
ドバイ物件への投資に限らず、海外投資を行う場合は、常に為替変動リスクにつきあうことになるといえます。基本的なスタンスとしては、為替変動を上回る利回りの実現を目指す必要があるでしょう。
法制度の変更
ドバイは投資家にとっても安心な透明性が確保された法制度を整備していますが、将来的な制度変更のリスクは否定できません。不動産取引に関わる所有権に関する法律などが変更された場合、投資家にとって不利な状況になる可能性があります。
また、現在投資家に非常に有利な税制ですが、将来改正される可能性もあるかもしれません。法制度変更のリスクを低減させるためにも、最新の法改正情報をつねにチェックする必要があるでしょう。
ドバイ物件への投資を成功させるポイント
ドバイでの不動産投資を成功させるには、次のポイントを意識する必要があります。
- 情報収集を徹底する
- 信頼できるエージェントを選ぶ
- リスクマネジメントを意識する
- 長期的な視点を持つ
情報収集を徹底する
ドバイの不動産市場は急速に変化するため、つねに最新情報を収集し、投資判断を下す必要があります。
ドバイは政府主導の経済成長が続いており、不動産市場もそれに伴い発展していますが、現在の市場価格の動きや賃貸需要の変化を分析し、成長が見込まれるエリアを見極める必要があります。
政府が進める都市開発計画やインフラ整備の状況を把握すれば、将来的な価値向上が見込めるエリアを特定できます。たとえば、ドバイ・クリーク・ハーバーやEXPO 2020跡地の開発が進むエリアは、今後さらなる資産価値の上昇が期待されています。
信頼できるエージェントを選ぶ
ドバイの不動産市場は魅力的ですが、詐欺や悪徳業者も存在するため、信頼できるエージェントを選ぶ必要があります。
ドバイで不動産取引を行う者は、ドバイ土地局(DLD)やRERA(Real Estate Regulatory Agency)のライセンスを取得している必要があります。取引を行う前に、エージェントや不動産会社の登録状況を確認しましょう。
エージェントの実績や過去の取引例、口コミも調べましょう。海外投資家向けの物件を多く扱っているか、過去のクライアントからの評価が高いかなどを確認し、信頼できるパートナーを見つけるようにします。
リスクマネジメントを意識する
ドバイ不動産市場には多くのチャンスがありますが、リスクもあります。それらを理解し、適切な対策が成功の鍵となります。
ドバイの不動産価格は景気や政府の政策によって変動するため、価格が高騰している時期に焦って購入すると、数年後に価値が下がる可能性もあります。過去の価格推移や市場サイクルを分析し、適切なタイミングでの投資が重要です。
特定のエリアや物件タイプに集中投資すると、市場変動の影響を大きく受ける可能性もあります。また、売却時の出口戦略も考慮し、流動性の高いエリアを選んでおくと安心できます。
長期的な視点を持つ
ドバイ不動産投資は、短期的な売買ではなく、長期的視点の投資によって安定したリターンを得られる可能性が高まります。
短期売買を狙うと、価格変動の影響を受けやすくなります。一方、長期保有すれば、賃料収入を得ながら物件価値の上昇を待てるため、リスクを抑えながら安定した収益を得られます。
まとめ
ドバイ物件への投資は、高い利回りやキャピタルゲインが期待できる魅力的な投資先ですが、リスクも十分に理解し、慎重にタスクを進めていく姿勢が重要です。成功の最大のポイントは、信頼できるエージェントを選び、パートナーとすることでしょう。
ドバイの持続的な経済成長を追い風に、ご自身の資産形成につながる不動産投資を戦略的に進めましょう。