世界中から注目を集めるドバイは、今や中東を代表する国際都市となっています。高所得層を中心に移住者も年々増えています。個人所得税がゼロである税制優遇や、治安の良い環境、ビジネスチャンスにあふれた経済都市である点がその魅力です。
今回は、ドバイ移住のメリット・デメリットを詳しく解説し、居住ビザの種類や取得方法についても紹介します。移住を検討する際のポイントを押さえ、理想のドバイ生活をスタートさせましょう。
ドバイへの移住で得られるメリット
ドバイは世界的なハブ都市であり、経済、文化、生活の面で多くのメリットがあります。移住を検討する際、特に注目されるポイントには次のものがあります。
- 税金を節約できる
- 治安が良く安心・安全の生活を送れる
- 最先端の近代都市に住める
- ビジネスチャンスがある
- ヨーロッパ・アジア・アフリカに渡航しやすい
- 不動産投資で利益を得られる
税金を節約できる
ドバイの最大の特徴は、税制面での優遇措置です。個人所得税やキャピタルゲイン税(譲渡所得税)がゼロであるため、収入をそのまま手元に残せる環境が整っています。
また、住民税や固定資産税もありません。法人税も基本的に9%と低く設定されているため、経営者にも非常に有利な税制となっています。
税制の恩恵は、特に経営者や資産家にとって大きな魅力となります。ドバイは、世界中の富裕層からタックスヘイブン(租税回避地)として注目される存在になっているのです。
治安が良く安心・安全の生活を送れる
ドバイは世界的に見ても犯罪発生率が非常に低く、移住者にとって安心して生活できる環境が整っています。街中には監視カメラが設置され、警察のパトロールも24時間体制で行われているため、非常に安全性が高い都市です。
世界の都市の生活環境情報をデータベース化した「Numbeo(ナムベオ)」の安全指数2024年版によると、ドバイは4位にランクインしています。日本も治安の良い国ですが、同調査によると東京が25位、大阪が88位です。家族での移住を考える場合も、子どもを安心して育てられる環境が整っています。
出典:Numbeo Safety Index by City2024
最先端の近代都市に住める
ドバイは、砂漠の中に浮かぶ人工的な近代都市です。世界最高層の建物「ブルジュ・ハリファ」や、人工島「パーム・ジュメイラ」など、象徴的な建築物が多くあります。
公共交通機関やインフラも整備されており、快適な生活を送ることができます。ショッピングモールやエンターテインメント施設も充実しており、世界中から訪れる観光客を楽しませるだけでなく、住民にとっても充実した都市生活を提供しています。
ビジネスチャンスがある
ドバイは中東最大の経済都市であり、ビジネスの機会に恵まれた環境です。政府は外国企業の進出を支援しており、新規ビジネスを始める際のサポート体制も整っています。
また、ドバイでは多国籍企業が集積しているため、国際的な人脈を構築するチャンスも多いといえるでしょう。
ドバイはヨーロッパ、アジア、アフリカの交差点に位置しており、国際貿易の要所として機能しています。地理的な利点により、物流、貿易、観光などの分野で他都市にはない強みを発揮しています。
ドバイ政府は「スマートシティ構想」を推進しており、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)技術に力を注いでいるため、テクノロジー分野での成長が著しくなっています。Web3.0(ウェブスリー)やフィンテックなどの最先端技術を競い合うスタートアップも集まっているため、ドバイは起業家や投資家にとって理想的な環境になっているのです。
ヨーロッパ・アジア・アフリカに渡航しやすい
ドバイの地理的な位置も移住者にとってのメリットになります。ヨーロッパ、アジア、アフリカの中心に位置しているため、これらの地域へのアクセスが非常に良好です。特に、ドバイ国際空港は世界的な航空ハブとして知られ、多くの国際便が就航しています。そのため、旅行やビジネスで頻繁に移動する人にとって、非常に便利な拠点となります。
不動産投資で利益を得られる
ドバイは、経済成長と人口増加により、不動産市場が活況を呈しています。不動産投資を行うことで、安定した収益を得られる可能性が高いのが特徴です。ドバイ政府は外国人の不動産所有を奨励しており、手続きも比較的簡単に進めることができます。市場の需要が高まる中で、物件の資産価値が上昇する傾向が続いており、将来的な資産形成にもつながると考えられます。
ドバイへの移住のデメリット
ドバイは多くの魅力を持つ都市ですが、移住を考える際にはデメリットについても把握しておく必要があります。事前にデメリットを理解しておけば、移住後のギャップを最小限に抑えられるでしょう。
砂漠気候である
ドバイは砂漠気候であり、夏の気温が非常に高くなることが特徴です。特に6月から8月にかけては気温が40度を超える日が続き、湿度も高いため、屋外での活動が制限される場合があります。
そのため、夏の間はエアコンが完備された屋内で過ごす時間が長くなりがちです。屋外活動を好む人にとっては、この環境に慣れるのに時間がかかるかもしれません。また、砂嵐が発生することもあり、外出時に注意が必要です。
生活コストが日本よりかかる
世界的なインフレ傾向にともない、ドバイも物価高が進行しています。ドバイの生活コストは日本と比べて高く、特に家賃や教育費が大きな負担となります。不動産価格の上昇に比例して家賃も年々上昇しているため、中心部の賃貸住宅に入居する場合は注意が必要です。
インターナショナルスクールの学費も高く、子どもの教育費が家計に大きな負担をかける可能性があります。外食費も高いため、日常的に外食をする生活スタイルでは支出が増えがちです。生活費を抑えるには、自炊や郊外のエリアへの居住を検討するなどの工夫が必要でしょう。
車が必需品になる
ドバイは基本的に車社会であり、移動手段として自家用車が必要になります。メトロやバスなどの公共交通機関も整備されていますが、路線が限られているため、目的地によっては移動が不便な場合があります。
多くの移住者は車を購入することを選択します。自動車の購入費用や維持費、駐車場代などの費用を考慮しなければなりません。なお、日本で運転免許を取得している人は、学科や実地試験の必要なくドバイでの運転免許切り替えが可能です。
イスラム教の文化・規制に配慮が必要
ドバイはイスラム教の文化が根付いた社会であり、移住者はその文化や規制を尊重する必要があります。公共の場での飲酒は禁止されており、飲酒が許可された店舗内で飲むか、ライセンスのある店舗で購入します。服装についても特定の規範があり、露出の多い服装は避けるべきとされています。
ラマダン(断食)期間中は日中の飲食が制限されるため、外出先での飲食や喫煙が制限されます。この期間は公共施設や職場でも特別な配慮が必要となります。法律も厳格であり、違反行為に対しては重い罰則が科されるため、慎重な行動が必要です。
このような文化的な違いへの適応は、移住者が負担に感じる場合があります。
ドバイの居住ビザの種類
ドバイは外国人を積極的に受け入れる姿勢を持ち、さまざまな目的に応じたビザを発行しています。就労や投資、リモートワークなど、多様なライフスタイルやビジネスニーズに対応したビザ制度が整っており、これにより多くの人が自分に合った形でドバイ滞在が可能です。ここでは、ドバイで居住できるビザについて解説します。
- 就労ビザ
- 法人設立ビザ(起業家ビザ)
- リモートワークビザ
- フリーランスビザ
- 不動産ビザ
- ゴールデンビザ
- リタイヤメントビザ(退職ビザ)
- 家族ビザ
就労ビザ
就労ビザは、ドバイでの就労を目的とする人が取得するビザです。就労ビザを取得すれば、ドバイで合法的に働きながら生活できます。
就労ビザを取得するには、現地の勤務先企業からのスポンサーシップが必要であり、雇用契約にもとづいて申請が行われます。スポンサーとなる企業は、ビザ取得手続きを代行します。
就労ビザは通常2年間有効で、雇用契約が継続している限り更新が可能です。ビザを保持する間に転職すると、新たな手続きが必要となるため注意が必要です。
法人設立ビザ(起業家ビザ)
法人設立ビザは、ドバイで法人を設立し、事業活動を行うことで取得できるビザです。企業経営者や起業家にとって必要不可欠なビザです。
ビザの取得は、法人設立の手続きと並行して行われます。法人設立のための書類を準備し、必要なライセンスを取得した後、ビザ申請を行います。
法人設立ビザは通常3年間有効で、更新が可能です。また、6ヶ月に1度ドバイに入国する必要がありますが、日本を拠点としながらドバイの法経営も可能です。
法人設立とビザの取得手続きは複雑な場面もあるため、専門家のサポートが必要となります。
リモートワークビザ
リモートワークビザは、ドバイ国外に本拠を置く企業に雇用されている人が、ドバイでリモートワークを行うためのビザです。このビザは、リモートワーカーやフリーランサーにとって魅力的な選択肢となっています。
リモートワークビザを取得するには、雇用先企業からの雇用証明書や一定以上の収入証明が必要です。このビザは1年間有効で、条件を満たすことで更新が可能です。
ドバイには快適な住環境や高速インターネット環境が整っており、リモートワークを行うための理想的な環境があります。ドバイの国際的な雰囲気や多文化的な社会環境も、リモートワーカーにとって魅力的なものになるでしょう。
フリーランスビザ
フリーランスビザは特定の専門職に従事する個人が取得できるビザで、メディア、IT、デザイン、教育などの分野で活動するフリーランサーを対象としています。ドバイでは、フリーランスとしての活動が合法的に認められるため、フリーランスビザ取得で安心して働けます。
フリーランスビザを取得するには、フリーゾーンの管理機関からライセンスを取得する必要があります。このライセンスにより、特定の業種でのフリーランス活動が許可されます。ビザは1年間有効で、更新が可能です。
不動産ビザ
不動産ビザは、一定額以上の不動産を購入した人が取得できるビザです。ドバイ政府は、不動産市場の活性化を目的として、外国人による不動産所有を奨励しています。
不動産ビザを取得するには、最低50万ディルハム(約2,000万円相当)の不動産を購入する必要があります。購入する物件は、住宅用でも商業用でも対象となります。
このビザは通常3年間有効で、不動産の所有を維持する限り更新が可能です。不動産ビザの取得は、ドバイに居住しながら資産運用を行えることが大きなメリットです。
ゴールデンビザ
ゴールデンビザは、長期的な滞在を希望する投資家や専門職を対象としたビザで、5年または10年の滞在期間が付与されます。このビザは、ドバイでの安定した滞在を望む人にとって理想的な選択肢です。取得条件は厳しく、特に次の分野の専門家が優遇されます。
- 対象分野:医療、エンジニアリング、科学研究、情報技術など
- 条件:専門分野での実績を証明する書類(資格証明書、雇用証明書、表彰記録など)の提出
一般の人には程遠い条件のように思えますが、不動産への投資によってゴールデンビザ取得の要件を得られます。主な要件は次のとおりです。
- 最低投資額:200万ディルハム(約8,000万円相当)以上の不動産購入
- 条件:物件はドバイ政府が認めたものであること、購入後の所有権が申請者にあること
一定規模以上の資産を有する人に限定されますが、不動産を通じた資産形成と同時に長期滞在の権利を得られるため、人気の高い選択肢になっています。
リタイヤメントビザ(退職ビザ)
リタイヤメントビザは、55歳以上の退職者が対象で有効期間は5年間です。このビザを取得するには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 不動産所有: 申請者名義で200万ディルハム(約8,000万円相当)以上の不動産を所有
- 銀行預金: 現地の銀行に100万ディルハム(約3,000万円相当)以上の預金
- 月収要件: 月収が20,000ディルハム(約60万円相当)以上
リタイヤメントビザは、穏やかで快適な環境でセカンドライフを送りたい人に適しています。ドバイは高水準の医療サービスや安全な生活環境を提供しており、リタイヤメントビザ保持者にとって魅力的な居住地となっています。
家族ビザ
家族ビザは、就労ビザ保持者や不動産ビザ所有者などが、家族をドバイに呼び寄せる際に取得するビザです。配偶者や子どもだけでなく、一定の条件を満たせば両親も対象となります。
家族ビザを取得するには、主たるビザ保持者が一定以上の収入を証明する必要があります。家族ビザは、ドバイで家族とともに安心して生活するための基盤を提供します。
まとめ
ドバイは、税制優遇や治安の良さ、最先端の都市環境、豊富なビジネスチャンスなど数多くの魅力を備えた移住先として世界中から注目を集めています。砂漠気候や生活コストの高騰、文化的な違いなど考慮すべき点も存在しますが、事前の準備によって課題の克服は十分に可能です。
ドバイは、就業、起業、リモートワーク、不動産投資、リタイアメントなど多様な目的に合わせたビザ制度を設けており、世界中の人々が新たな生活を始めるための選択肢を広げています。移住を検討されている方は、この機会にドバイでの生活を始めてみてはいかがでしょうか?